かごしま映画ものがたり       長野泰英

2014年11月01日

みなさん、おやっとさぁです。

わたしは薩摩半島の南端にある枕崎で生まれ育ちました。

当時(私が小学生の頃)枕崎には映画館が1件ありましたが一般封切りの映画はおよそ半年遅れでやってくる二番館でした。ですから、半年も待てない作品があると枕崎から鹿児島市の映画館へ観に連れていってもらっていました。鹿児島市でも地方都市の映画館というのは2本立てが多く1本2時間で計算しても4時間はかかるわけです。枕崎から朝一番のバスで走って山形屋バスセンターまで2時間半近く、8時頃に出ても着くのは10時半頃。そこから天文館まで歩いてだいたい初めの映画を観るのは11時頃からです。ですから必ずといっていいほど途中から観るはめになってしまいます。今の様に入れ替え制は無い頃なので途中からでも自由に入れるのはいいのですが上映時間に合わせて行けなかったのでなんか中途半端な観賞になってました。それでも観たい映画を観に来れたという喜びと興奮は変わりません。ロビーに貼ってあるポスターやロビーカード、パンフレットや次回公開のポスターを眺めながら映画館という世界を楽しんでいました。そして館内のなんとも言い難い匂い。2本立てが終了する頃にはもう午後の3時を回り、それからお昼をとって、山形屋で買い物をして鹿児島を後にするのが大体5時頃。枕崎には夜の7時半頃に帰宅というのが流れでした。お金もかかりますから毎回は行けないので結果大概の作品は地元枕崎に半年遅れでかかるのを待つのですが、そんな枕崎では毎月番組チラシが折り込みで入っていてそれを見ながらかかる作品を楽しみにしていました。通常2本から3本立てが普通でしたので中には興味の無いというより成人向け作品との組み合わせも多かったんです。まだ小学生ですから組み合わせ次第では見れなかった作品も多かった記憶があって劇場前で看板だけ見て帰るという悔しい思い出もあります。先ほどの番組折り込みチラシですがこれもまた楽しくて、かかる映画のタイトルロゴでデザインされていてそのロゴを見ているだけでもなんか嬉しくなっていました。単なる番組スケジュールではなく単色ですがロゴとスタッフキャスト名がプチポスターの様にレイアウトされていてある意味資料価値もあったように思えます。映画はロゴひとつでも興味の引き方が変わってくるものです。

映画館がシネコンになり、観客の映画館への思いも変化してきている今日、唯一単館系が昔の劇場のアイデンティティを持ってやっています。映画を観る側との共有も今後映画館を変えていく重要な要素と感じています。

写真 z

 

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